• 弁護士さん訪問④ 生地の商用利用可否問題について、まとめ

    by  • 2016年4月2日 • 生地の商用利用のはなし • 0 Comments

    前回までの内容は以下です。
     ⇒生地商用利用に関しての毎日新聞記事
     ⇒私が持っていたそもそもの疑問
     ⇒弁護士さんの解説①
     ⇒弁護士さんの解説②
     
    確認になりますが、この法律相談にあたって想定したのは以下のような行為です。

    個人が、ある有名キャラクターのイラストが描かれた生地を使ったバッグを製作し、作品の写真をネットに掲載して販売したケース

     
    弁護士さんのお話では、大手メーカーから訴えられる可能性は低そうだし、万一「メーカー VS 個人作家」になったら弁護士さんが守ってくれそうだ、ということも分かりました。
     
    ただし、権利者がどうしてもやめさせたい場合に盾として使える法律も、いくつかあるのだということも分かりました。ネットで「権利の消尽」というキーワードだけを見つけて、これは正規で購入したものだから最初の権利者の権利は消えている、だから「商用利用不可」の記載を無視しても大丈夫、と言ってしまうのは、やっぱり危険だと私は思いました。
     
    訴えられるとかあるの?
     

    万が一にも訴えられたら、裁判費用や弁護士費用がかかりますから(^^;

    日弁連サイトに、具体的な費用の参考になる資料がありました。
     
    リーフレット「市民のための弁護士報酬ガイド」[2008年アンケート結果版]
     
    2008年に全国の弁護士さんを対象にアンケートを行い、1026名から回収した中で回答の多かった金額のまとめ、だそうです。今回の生地利用と同じような事例は見つかりませんでしたが、こちらのリーフレットによると、
    ・弁護士さんへの法律相談 : 5000~1万円/1時間
    ・例えば離婚訴訟の場合 : 着手金と報酬金で20~40万
    など、とにかく弁護士さんに相談するだけでも相談料がかかり、訴訟となれば数万円とかでは済まないのが普通であることが分かります。弁護士さんに頼まず自分で戦うことも不可能ではないですが、・・・やっぱりこんなリスクは負いたくないです。
     

    弁護士さんへの質問は大手メーカーの有名キャラクターが前提。個人デザイナーさんの生活がかかった話、になったら別かも。

    大手メーカーは、負けるリスクまでは取らないかもしれないけれど、個人の作家さんの場合は別です。そのデザイン一つで生活を支えている方もいるでしょうから、損賠賠償額がたとえ少額だったとしても、なんとしても「差し止め」を求めてくる可能性もあると思います。
     
    最初にご紹介した毎日新聞の記事でも、有名キャラクターメーカーさんの法的措置を考える可能性もある、というコメントが紹介されていました。
     
    今回弁護士さんに詳しく伺ってみて、「この法律には違反しないからOK」と簡単に割り切れるものではないと感じました。法律の種類も多くて、権利者側がなんとしてもやめさせたいときにはあてはまる様々な法律を使ってやめさせようとしてくることもありうるのかな、という印象を受けました。
     

    多くの人がメーカーの意向を知っている時代、イメージが傷つきます

    やっぱりマリメッコ使ってるハンドメイド作家さんいたら、うーん、って思っちゃいますよね。たくさんの人が「販売」側に立つようになった時代、多くの人が、メーカーやデザイナーさんが「禁止」と主張していることを知っています。確かにかわいい生地を使った作品は売れやすいでしょうが、信頼が傷つくことは避けられないと思います。
     

    そもそも、争いたくないです。

    そもそも、ですよね。私たちの多くは、子どもとの時間と自分の趣味を生かしながら、幸せに起業したいと思って始めてますから(^^)
     
    そして大前提として、
     

    販売サイトの規約で禁止されています(キッパリ)

    これも、毎日新聞さんで紹介されていました。最近では、出品時に違反していないか注意メッセージが出るようになったようですね。
     


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    そしてなにより私は、

    その生地のデザイナーさん個人のことを、考えてしまします。

     
    私が調査した多くの日本のメーカーさんは、自社デザインの生地の商用利用はOKと言っているケースが多かったです。多くの「商用不可」生地は、そのデザインで絵本を出版していたり、小物や雑貨も作って販売していたりする、ほんとに個人のデザイナーさんの権利を守ろうとしているものでした
     
    わたしが個人的に、何かあればスグ頼って教えを乞うているお友達、オムツポーチのレシピを公開している咲牛印さん⇒サイトはこちら⇒インタビュー記事はこちら)からは、すごく迷った末にレシピをネットで公開するに至った経緯をよく聞きます。サイトには「Web掲載や販売の際には名前を出して説明してほしい」と書いてありますが、守ってもらえていないページを見かけることが多く、やっぱりとても傷つくと話してくれました。
     
    ハンドメイドでも料理でもどんな世界でも、他人のアイデアに少しずつ工夫を加えて新しいものが生み出され続けるものですので、「これがオリジナルだ」と言い切るのは難しい部分もありますが、彼女も、一人の著作者として、他の人の気持ちがよく分かるので尊重したいとよく話してくれます
     
     
    今回は生地のことだけ取り上げましたが、型紙や作品デザインなど、ハンドメイドの世界でも最初の発案者さんが「守りたい」と思っている権利は他にももっと存在します。
     
    音楽の世界でも、アーティストはCDが売れなくなって困っていると聞きます。動画サイトに勝手にアップされる動画をチェックしていく作業もたいへんなものだろうなと思います。
     
    でも、一方では、その動画サイトをうまく使って売れていく人も出てきているのですよね。もしかしたら生地やハンドメイドの世界も、最初のアイデアを収入にしていくための方法が、これからいろいろと変わっていくのかもしれませんが・・・私は、まだ権利者の利益がちゃんと守られていないうちは、やっぱり、「裁判になったら負けるから」という理由だけで使うかどうかを決めるのではなく、権利者の意向を尊重する、あったかいハンドメイドの世界でありたいなと、思うのでした。
     
     
     
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    【4回目】弁護士さん訪問③ 生地の商用利用可否問題について、著作権法以外の法律と、訴訟に発展する可能性
    【5回目】弁護士さん訪問④ 生地の商用利用可否問題について、まとめ
     
     
     

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    三児の母です。手作り大好き。でもそれよりもっと、たくさんの手作りママのサポート、入園準備に四苦八苦する(過去の私のような)ママのサポートがやりたくて、「入園・入学準備てづくり.com」運営はじめました。

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